年賀状を出すことは、コロナ菌をまき散らすことにつながらないだろうか、そんな不安が頭をよぎって、なかなか賀状作成に踏み切れない状態が続いていた。紙に付着した菌の感染力がどの程度続くのか、そんなことも気にかかっていた。その一方で、コロナ禍の今時、互いの無事を確かめ合うためには年賀状の意義もあるのではないかとも思う。
家に届くものには、郵便物をはじめとして、宅配便、郵便受けに直接投函されるDMなどさまざまなものがある。まず「ジア」をシュッシュッと吹きつけ、その後、触った手は手指消毒液を使ったり、手洗いをする。とまあ、多くのご家庭ではこんなふうに対応しているのだろうか。そうであるなら、年賀状についてもきっと同じような扱い方をするのだろうと期待する。
いろいろと逡巡して、結局出すことにしたのだった。そうと決めれば、次は賀状に載せる写真を選ばなければならない。
「年賀状に載せる写真、どうしようか」
「そうねェ……今年佐倉で話題となったことはどうかしら」
「なるほど、あのことか」
「そうそう、あのことョ」
「やっぱりあの写真だね、それに決めた」
(妻との仮想問答)
ということで次のような画像をつくってみた。
一応つくってみたものの、今年は新型コロナで苦しんだ年だった、と思い返して、来年は、幸い多き年となるようにと願いを込めて、結局違う写真を使うことにしたのだった。そして作り直した画像が……しかし、まだここに載せることはできません。