2019年06月03日

92歳の老婦人

「日本人ですか」
二二八紀念館で展示物を見てまわっているとき、突然問いかけられた。若い女性と連れだったかなり高齢の女性だった。訛りのまったくないきれいな日本語だったので、でっきり日本人だと思った。

「この子が、あの人たち日本人のようですよ、と言うものですから、ちょっと声をかけてみました」

20190522-_DSC6041-2-6.jpg


その高齢の女性は、日本人ではなく92歳の台湾人、若い女性は、東南アジアから働きに来ているヘルパーさんだった(専任のドライバーもいるそうだ)。92歳ということは終戦の時は二十歳、生まれた育った20年間は日本統治の時代、日本語の教育を受けて生きてきたということだ。きれいな日本を話すのも納得できる。現代の日本ではあまり聞くこともない正統派の日本語を話す人が目の前にいた。子供たちはみな海外に移住して、現在台湾で一人暮らしをしているということだった。

台湾の高齢の人は日本語を話せる、と耳にすることはあったが、実際にそういう人と出会ったのは初めてのことだった。
posted by 里実福太朗 at 23:51 | _【new】2019台湾紀行