2014年08月19日

亀の子

降っては止み降っては止みを繰り返した雨が、日暮れ近くになってやっと止んだ。、砂利を敷き詰めた通り道に、一人の男が腰を落として何かに見入っている。そしてスマートフォンを取り出して、見入っていたものに向かって構えた。しばらくそんなことを繰り返してから立ち去った。

あの男はいったい何を見ていたのだろうか。そんな興味にかられて、男のいた辺りに行ってみた。視線を落としみて、その理由が分かった。小さな茶色の物体がヨチヨチとどこかを目指し進んでいた。小さな小さなカメさんだった。

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ひと月以上も前に、池に住み着いている亀が陸に上がってきて、ノソノソと動き回っている姿を目撃したことがあった。それから二週間ほどたったある日、今度は、後ろ足でガリガリと地面を引っ掻いて穴を掘っている様子を見た。その穴は、卵を産み落とすためのものだったのだろう。そして今、目の前にいるのがその卵から生まれた小ガメなのだ。

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子ガメが進むその先には、池がある。そこを目指しているのだろう。しかし、人の通り道をノロノロと歩んでいたのでは、踏みつぶされてしまうおそれがある。そこで、子ガメを捕まえて池のそばまで運んであげることにした。甲羅をつかんでみると、意外にもフニャフニャとしていて、よほど力を入れないと持ち上げることができなかった。観光客とおぼしきフランス人(たぶん)のグループが、いつの間にかこの光景を取り囲み、興味深そうに眺めていた。そして同じように子ガメをつまんで、池の近くまで運んでくれた。

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posted by 里実福太朗 at 01:03 | ■里ふくろう通信