新型コロナの感染者数が一向に減らない。全国の一日の感染者数は1000人を越えたり下がったり、東京都は100以下になったと思えば200人を越えたりと、減少に向かって一進一退の傾向が続いている。佐倉市も毎日几帳面に1名ずつ_日によっては2名の日もあるが、11月5日の時点で感染者数の累計は168名となっている。
緊急事態宣言が発令された頃のことを振り返ってみると、大都市圏の映画館は、ほぼ4月から二ヶ月に亘って営業を休止していた。
4月7日に7都府県(埼玉、千葉、東京、神奈川、大阪、兵庫、福岡)で緊急事態宣言が発令され、4月16日に緊急事態宣言がすべての都道府県に拡大したため、全国の映画館が休業を余儀なくされた。その後、5月14日から大都市圏以外で非常事態宣言が解除され、6月1日にはすべての都道府県で映画館の休業要請が緩和された。
ただ映画館が再開されても、すぐに行ってみようなどとは思いが及ばず、9月に入ってから公開が延期されていた映画が次第に上映されてくるようになり、観たい映画があれば行ってみようかという気持ちが少しずつ芽生えてきた。
近ごろ気になっている女優さんが主演して、今年残念ながら早世した俳優さんが二十歳のころに主演した映画を監督した、そして何よりもネコが重要な役割を担っているという映画を観るために、今年になって初めて(たぶん)映画館に足を運んだのだった。
感染リスクをできるだけ下げるため、チケットはオンラインで入手しておいた。入館の際に、チケット代わりのスマホ画面のQRコードを提示して、手指の消毒、体温チェックを受けた。マスクは必須、座席は一つおきという具合に感染防止対策を実施していた。
入館者が多いといやだなと思っていたところ、幸い_映画関係者にとっては喜ばしいことではないかもしれないが、ざっと数えて10人ほどだった。本編の映写が始まる前に、映画館の安全性に関わる次のような映像が流れた。
「映画館の換気実証実験」(youtube)
で、観終わって、頭の中が「??……」、もやもやが残ってしまった。ネコについて言えば、もうちょっとネコらしさを描きなさいよ、と言いたいところだけれど、映画全体として実在・現実感を希薄にしてフワフワ漂っているような作品づくりだから、ネコもそうなってしまうなかな。