2014年08月30日

ゴーヤネット越しの秋の空

ゴーヤネット越しに空を見上げると、はや秋の到来を思わせる雲が浮かんでいた。あの猛暑はもう戻ってこないのだろうか。熱中症の心配はもうしなくてもいいのだろうか。そうであればありがたいのだが、逆にそうなると日照不足を嘆く声が農家などから聞こえてくるかもしれない。

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我が家のゴーヤは、猛暑のおかげで急激に雌花が咲くようになり、雌花が咲かないことを嘆いたことなどすぐに忘却の彼方におしやられた。ところがその猛暑も勢いを失い、せっかく実を結んだゴーヤも思いがけなく訪れた秋の気配に戸惑っているようだ。

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posted by 里実福太朗 at 22:46 | ■里ふくろう通信

2014年08月22日

「アイスバケツチャレンジ」手法の問題点

かつて「幸福/不幸の手紙」というものがはやったことがあった。その手紙には、受け取った人が、指定された人数分の知人に同じ内容の手紙を出せば幸福になる、あるいは不幸になるという内容の文言が記されていた。手紙を受け取った人が何となく薄気味悪さを感じて、指定された人数分の手紙を出してしまえば、その手紙の数はねずみ算式に増えて膨大な数となっていく。仕組みとしてはネズミ講と同じで、理屈では無限連鎖で増加していく。しかし人口は有限なのだから、複数回手紙を出す人が現れない限りいずれは行き詰まるはずではあるが、手紙を受け取って出した人は、被害者であると同時に加害者となってしまうのだから、放置すれば大きな社会問題となる。

その後、インターネットが日常的に使われるようになると、「幸福/不幸の手紙」のネット版とも言うべき「チェーンメール」が登場した。メールの転送機能を使えば、簡単に複数の人に送ることができてしまうので、その伝播の早さは「幸福/不幸の手紙」の比ではない。「幸福/不幸の手紙」や「チェーンメール」は、ともにネズミ講(無限連鎖講)的な問題点などを含んでいて、不参加の呼びかけなどもあって次第に下火となった。

最近「アイスバケツチャレンジ」という運動がいろいろなところで行われている。ALS協会が始めた募金イベントで、もともとはアメリカで始まり日本でも急速に広まり話題となっている。

『「ALSアイスバケツチャレンジ」は、ALS患者と患者団体を支援する募金イベントです。』
『頂いたご寄付は、ALS患者や家族の療養と治療研究のために、大切に使わせて頂きます。』
(日本ALS協会のウェブサイトより)
http://www.alsjapan.org/-article-705.html

この募金イベントは、ALS患者と患者団体を支援することを目的としているということだから、もちろんそれに関しては何ら問題はない。しかしその手法に問題はないだろうか。「アイス・バケツ・チャレンジ」とは、いったいどのような活動なのだろうか。

【ルール】
『バケツに入った氷水を頭からかけている様子を撮影し、それをフェイスブックやツイッターなどの交流サイトで公開する、あるいは100ドルをALS協会に寄付する、あるいはその両方を行うかを選択する。そして次にやってもらいたい人物を3人指名し、指名された人物は24時間以内にいずれかの方法を選択する。』
(ウィキペディア「アイス・バケツ・チャレンジ」より)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%90%E3%82%B1%E3%83%84%E3%83%BB%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8#cite_note-SankeiBiz-6

日本ALS協会のウェブサイトの「お知らせ」に以下の記事が載っている。
〔「ALSアイス・バケツ・チャレンジ」ご寄付のお礼と報告〕
『皆さまへのお願い  「アイスバケツチャレンジ」で、冷たい氷水をかぶることや、高額の寄付をすることなど、すべて強制ではありません。 皆様のお気持ちだけで十分ですので、くれぐれも無理はしないようにお願いします。』
(2014年08月21日)

これを受けて、上記ウィキペディアには、『ただ、氷水を頭からかけることや寄付をすることが強制ではないことには留意する必要がある』というコメントも載っている。

「幸福/不幸の手紙」も「チェーンメール」も強制ではなかった。出す出さないの判断は受け取った人に任されている。しかし無言の圧迫感から、出してしまった人もいたことだろう。「アイスバケツチャレンジ」も強制ではないとしても、善意からであるとしても、指名された人は人間関係などの諸々の関係性を考慮して、チャレンジするという判断に至るということもなきにしもあらずであろう。

そして、何よりの問題点は、『次にやってもらいたい人物を3人指名し、指名された人物は24時間以内にいずれかの方法を選択する』という手法にある。これはいわゆるネズミ講の無限連鎖的な手法と同じなのである。指名された人が次の3名を指名して、さらにそれぞれの人が3名ずつ指名すれば9名、という具合にねずみ算式に増えていくのである。

やはり「アイスバケツチャレンジ」は、「幸福/不幸の手紙」や「チェーンメール」と同じような問題点を含んでいると考えた方がよさそうだ。このような手法に頼らずとも、ALS患者さんを救済する道が広がっていけばいいのだが。

posted by 里実福太朗 at 13:15 | ■里ふくろう通信

2014年08月19日

亀の子

降っては止み降っては止みを繰り返した雨が、日暮れ近くになってやっと止んだ。、砂利を敷き詰めた通り道に、一人の男が腰を落として何かに見入っている。そしてスマートフォンを取り出して、見入っていたものに向かって構えた。しばらくそんなことを繰り返してから立ち去った。

あの男はいったい何を見ていたのだろうか。そんな興味にかられて、男のいた辺りに行ってみた。視線を落としみて、その理由が分かった。小さな茶色の物体がヨチヨチとどこかを目指し進んでいた。小さな小さなカメさんだった。

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ひと月以上も前に、池に住み着いている亀が陸に上がってきて、ノソノソと動き回っている姿を目撃したことがあった。それから二週間ほどたったある日、今度は、後ろ足でガリガリと地面を引っ掻いて穴を掘っている様子を見た。その穴は、卵を産み落とすためのものだったのだろう。そして今、目の前にいるのがその卵から生まれた小ガメなのだ。

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子ガメが進むその先には、池がある。そこを目指しているのだろう。しかし、人の通り道をノロノロと歩んでいたのでは、踏みつぶされてしまうおそれがある。そこで、子ガメを捕まえて池のそばまで運んであげることにした。甲羅をつかんでみると、意外にもフニャフニャとしていて、よほど力を入れないと持ち上げることができなかった。観光客とおぼしきフランス人(たぶん)のグループが、いつの間にかこの光景を取り囲み、興味深そうに眺めていた。そして同じように子ガメをつまんで、池の近くまで運んでくれた。

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posted by 里実福太朗 at 01:03 | ■里ふくろう通信

2014年08月07日

自分越え

千葉ロッテマリーンズは今日もサヨナラ勝ち、これで5連勝となった。喜ばしいことではあるが、拙攻が続いた末のサヨナラ勝ちでは、手放しで喜ぶわけにもいかない。

先日、幸運にも招待券が手に入り、マリンフィールドへ応援に行ってきた。こうみえてもファンクラブ「TEAM26」の会員ゆえ、来場ポイントをつけてもらうべく、球場内のカスタマーセンターに赴いたところ、端末の画面を見ていたスタッフが、
「来場回数が、去年より1回多くなりました。〔自分越え〕の記念として扇子をどうぞ」
と言って扇子を手渡してくれた。

何かに励むことで去年の自分より一回り大きくなったのなら、〔自分越え〕と言ってもよいのかもしれないが、ただ観戦するためだけに来たということだから、その回数が去年より増えたからといって〔自分越え〕などと言われ、記念品を受け取るのもおかしな話ではある。

しかしまあ、そんなことをグダグダと言っても仕方のないことだから、ありがたく頂戴しておいた。

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posted by 里実福太朗 at 23:50 | 里ふくろうスポーツ

2014年08月04日

ガリガリ君の当たりスティック

熱中症になりそうな酷暑の夏の日には、「ガリガリ君」を食べれば暑さを鎮めノドの乾きをいやすことができる。そのガリガリ君のスティックには、「当たり」と記されたものがあるということなのだが、いっこうにそういうスティックに出くわしたことがなかった。

包装紙には『当たりスティックが出たらもう1本』と確かに記されている。しかし、ひょっとしてそういうスティックは存在しないのではないかと、疑心暗鬼の心が芽生え始めたその矢先、幸運にも当たりスティックを手にすることができたのだった。

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posted by 里実福太朗 at 00:44 | ■里ふくろう通信

2014年08月02日

猫寺「自性院」

二週間ほど前の写真塾撮影会で、新宿区の落合を歩いた。林芙美子記念館・佐伯祐三アトリエ記念館などを見学したが、猫寺と呼ばれている自性院は歩くコースから少し外れていて、立ち寄ることができなかった。そこで暑い夏の盛りではあるが、今回その自性院を訪れてみた。

地下鉄大江戸線の「落合南長崎駅」から5分ほど歩くと、「自性院会館・猫地蔵堂 入口」と記された大きな案内板が見えてくる。参道への入り口では、猫の大きな像が迎え入れてくれる。

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山門は、一つ手前の角を左に折れて少し進んだ所にある。こちらは鮮やかな朱塗りの門である。

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〔本堂〕
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新宿区西落合にある「自性院」は、猫寺とも呼ばれている。猫寺と呼ばれるようになった経緯は、ウェブサイト「猫の足あと」の「新宿区の寺院」の項に以下のように記されている。

猫地蔵の縁起は、文明9年(1477)に豊島左衛門尉と太田道灌が江古田ヶ原で合戦した折に、道に迷った道灌の前に一匹の黒猫が現れ、自性院に導き危難を救ったため、猫の死後に地蔵像を造り奉納したのが起こりという話が伝えられている。

地蔵堂には秘仏の猫地蔵が祀られているそうで、2月3日の節分会に開帳されるそうだ。

出典:猫の足あと
 http://www.tesshow.jp/index.html
自性院
 http://www.tesshow.jp/shinjuku/temple_wochiai_jishoin.shtml 

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地蔵堂の壁面にはめ込まれた「猫地蔵堂建立之記」の石版には、建立の経緯が以下のように記されている。

この御堂は 自性院住職第二十三世永潤和尚 並 大澤家先祖代々諸霊菩提の永代供養を願って建てさせていただきました

真夏の昼下がりとて、猫の姿は全く見えなかった。せっかく猫寺を訪れたのに猫の写真が撮れないのではなんとも残念な結果となってしまう。ところが、やはり猫寺だけのことはある。どこからともなく黒猫が現れ、猫地蔵堂前の日陰に身を横たえてくれたのだ。

かつて太田道灌が道に迷って難儀している時に、黒猫が現れて道案内してくれたという話が当寺に伝わっているそうだが、今、目の前に現れた猫も黒猫なのだ。奇縁を感じずにはいられない。乳首がはっきりと見えることからすると、子育て中か、あるいは子猫が乳離れしてから間もないのかもしれない。

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posted by 里実福太朗 at 01:30 | ■里ふくろうCAT